お手持ちのシステムにつなげるだけ!? 憧れの真空管サウンドを手軽に手に入れよう!

2018年

数々の真空管アンプの名機を手掛けてきたラックスマンによる「真空管ハーモナイザー・キット」を付録としたMOOKが登場します。

キットの内容は、完成基板となるシャーシ、ネジ類、真空管。ドライバーでネジを緩めて組み立てるだけなので、誰でも簡単に必ず完成できます。また、付録キットの応用編として、真空管を交換してさらなる音の変化・向上を楽しむ方法や、真空管で聴きたい音源も紹介。CDやPCの固い音はどうも聴きづらい、と感じておられる方に、ぜひこの真空管ハーモナイザーをお試しいただき、真空管のゆったりしたウォームな音、味わい深い音をご堪能ください。

[主要目次]
・真空管ハーモナイザー・キットを組み立てる
・開発者が語る、真空管ハーモナイザーの音の妙
・ラックスマン 真空管の歴史
・真空管ハーモナイザーをいろんなところで使ってみよう
・真空管ハーモナイザー簡単グレードアップ術
・真空管サウンドで聴きたい、いい音ジャズBEST10


(写真:高橋慎一/文、構成:編集部 「Stereo」2018年4月号掲載記事より)

「真空管サウンドに癒される? 真空管ハーモナイザー? 何やらいかがわしい名前だな」と思われるかもしれない。

誤解を招かないために簡単に説明すると、RACケーブルから入力された音声信号が真空管回路を通ることによって、真空管の音をまとって出力されるというもので、積極的に音を変化させるいわばエフェクター的なものだ。

つまり、解像度を上げるとか、そういった類のものではない。これはかつてCDが登場したころに、そのデジタル音を嫌って登場した、真空管バッファーアンプやライントランスといったものと同じようなものと考えていただければと思う。では、なぜ今さらそのようなものを付録として世に出すことになったのか。

▲ シャーシと完成基板板をネジで組み立てるだけなので誰でも作ることができる

なぜ今、真空管ハーモナイザーなのか?

ご存知の通り、今、世の中はアナログブームに沸いている。

これは先述した、アナログからデジタルへの変革期と全く逆の現象である。曰くレコードの音は、太くて濃くて素晴らしい。これは確かに一理ある。自分もやはりアナログしかない時代のものはアナログレコード、しかも所謂オリジナル盤で聴くのが一番好きだ。

しかし、CDが普及した90年代以降は、LPのプレス枚数は少なく非常に高価。しかもCDを主としてアルバムが作られているので、レコードの音がCDに比べてイマイチなんてこともザラだ。最新のデジタル録音でできたLPなんて、CDと全く変わらないような音のものも多い。そのような音源はハイレゾが最もいいのかもしれない。つまり、その時代のフォーマットのものが一番ベストだと思う。なんでもかんでもレコードが一番音がいいと決めつけるのは、とても短絡的な考えだろう。

以上の思いから、全く個人的な話になるが、CD でしか出てない音源はCDで聴くしかない。それがオープンテープで録音されたような古い時代の録音の場合、「これがもしアナログだったらなぁ・・・」なんていうフォーマットによる違和感の中でずっと悩まされてきた。

そこで、CDやその他のデジタル音を真空管を通してアナログっぽい音にするものができないかと、ダメ元で、素晴らしい真空管アンプを手掛けてきたラックスマンに依頼することにした。すると、なんと二つ返事で「OK」。同社の懐の広さにはただただ感服だ。

▲ リア、入出力端子(RCA)と電源ケーブルソケット(メガネタイプ)

付録を超えたクォリティ

試作機を拙宅で試した。音を出した瞬間に笑みがこぼれた。「さすがラックスマン」

多少は覚悟していた音の劣化が感じられない。そして真空管の音のイメージ通り、全体的に音が濃くなり、エッジはほぐれる。各楽器が立体的に躍動する。まるで音楽のノリが違う。ボーカルのウェット感は悶絶モノだ。物置で埃をかぶったCDを引っ張り出して、むさぼるように聴きなおしてしまった。シャーシの窓から見える真空管の光も愛らしい。

CDフォーマットの歴史は長い。今まで買い集めたCDが「今さら音が悪い」なんて言われちゃあんまりだ。このハーモナイザーで再びCDを聴いてみてはいかがだろう。


▲ 電源は専用設計のトランスをマウントした本格仕様

■ キット内容物

・基板(完成品)
・シャーシ(上下左右)
・パワースイッチ+基板、ACコード
・真空管(12AU7)、

・ネジ一式
・ゴム足
・基板シャーシ固定用リベット

・シャーシサイズ:180(W)×80(H)×90(D)㎜
※足、ノブを含まず

【お断り】ここに掲載している写真は試作機です。実際の仕様は若干異なる事があります。


 

 

 

 

Stereo 編 ONTOMO MOOK
「快音! 真空管サウンドに癒される」
特別付録:ラックスマン製真空管ハーモナイザー・キット

【発売日】2018年5月19日(土)
【定価】14,040円(本体13,000+税)
【判型・頁数】A4・24頁

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