ONTOMO MOOK付録スピーカーユニットで競い合う。月刊ステレオ主催自作スピーカーコンテストを開催いたします。既に書類による一次審査と、試聴をまじえた最終審査を終え、各受賞作品の発表を残すのみとなっています。
第12回目のレギュレーションユニットとなるのは、ONTOMO MOOK「これならできる 特選スピーカーユニット 2021年版オンキヨー編」付録、オンキヨー製10㎝フルレンジ「OM-OF101」。ここで、今一度ユニットについておさらいをしておきましょう。
オンキヨー製10㎝フルレンジ「OM-OF101」
本スピーカーは、上述の通り2021年8月19日(木)に音楽之友社より発売された ONTOMO MOOK の付録スピーカーユニットです。名門オンキヨーが設計製造したということで話題を呼び、書店やネットであっという間に売り切れとなってしまいました。
型番は「OM-MF101」。10㎝口径のフルレンジで、振動板には「バイオミメティクス」技術を採用。これは生物が進化の過程で得た機能・構造で、トンボの翅脈の模様が表面にデザインされ、五角形を回転させた湾曲状のフォルムは貝殻からヒントを得たものです。この形式により、軽くて丈夫という振動板の理想に近づき、共振を分散させて高域特性を改善、再生帯域を拡大。さらにエッジは渦巻き形状で、不要音も低減という仕様となっています。
形式 | 10㎝コーン型フルレンジ |
インピーダンス | 6Ω |
最低共振周波数 | 92Hz |
再生周波数帯域 | F0~30kHz |
出力音圧レベル | 86dB/W/m |
定格入力 | 10W |
最大入力 | 20W |
m0 | 5.0g |
Q0 | 0.67 |
実効振動半径 | 4cm |
マグネット質量 | 283g |
総質量 | 765g |
バッフル開口寸法 | φ95㎜ |
推奨エンクロージャー | バスレフ型 |
OM-OF101 規格/定格
このユニットの音を実際に聴き、各氏は下記のように評価しました。
生形三郎氏 「ひとつひとつの音がすっきりとしたフォルムで描かれて、心地いいですね。音域にかかわらず音色が均質で、演奏や楽器の質感が自然、色づけ自体もかなり少ないように感じます。」
佐藤勇治氏 「落ち着きのある音で、小型のバスレフで低音が出せますね。」
作品規定
スピーカーユニットの発売からほどなく、ステレオ誌および本ブログ内にて、本スピーカーを使用した自作スピーカーの募集を行ないました。送られてきた作品は書類による一次審査の後、それを通過した二次審査にて実際に試聴を行ないました。
■作品規定
・使用ユニットの個数は無制限。ただし、評価の対象とはならない。
・エンクロージャー1 本の幅・高さ・奥行きの合計は150 ㎝以下、1 本分の総重量25 ㎏以下。
■募集部門
「匠部門」
2003~08 年「本誌主催・自作スピーカーコンテスト」、2010~13 年「本誌付録ユニットによる自作スピーカーコンテスト」において受賞歴がある方の作品。および2014~20 年「自作スピーカーコンテスト・一般部門」において第1 位を受賞した方の作品。
「一般部門」
対象:前述の「匠部門」の対象に該当しない方の作品(2003~13年の間に開催された前述のコンテストで受賞時に中学生以下だった方の作品も「一般部門」の対象)。
一次審査の様子
毎年数多くの応募作品がある中から、さる11月ごろに書類による一次審査を実施。審査は、石田善之氏、生形三郎氏、佐藤勇治(ワイエスクラフト)氏、須藤一郎氏、そして月刊ステレオ誌編集顧問の岩出和美。
今年も応募作品は力作揃いで、審査はかなり難航した模様。この一次審査を通過した作品が、12月下旬に行なわれた二次審査へと進みます。
※写真に写り込んでいる書類には一部加工を施しています。
二次審査の様子
二次審査では、音楽之友社内にある試聴室にて、実際に音を出して総合的に評価をします。今年はゲスト審査員として、音楽ファシリテーター 飯田有抄(いいだ・ありさ)さんをお迎えしました。
飯田有抄 Arisa Iida
クラシック音楽ファシリテーター。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。 2008年よりクラシック音楽ライターおよび音楽関係の翻訳(英語)として活動を開始。雑誌、書籍、楽譜、CD、コンサートプログラムなどの執筆・翻訳のほか、音楽イベントでの司会やプレトーク、教育イベントやワークショップのファシリテーター、セミナー講師、アドヴァイザーとしての仕事に従事。 NHKのTV番組「ららら♪クラシック」やNHK-FM「あなたの知らない作曲家たち」、コミュニティFM番組「Music Book Cafe」に出演。 クラシック音楽専門インターネットラジオOTTAVAレギュラープレゼンター(木曜18-22時生放送)。イベントではピアノ演奏、トイピアノ演奏も行い、クラシック音楽の普及にまつわる幅広い活動を行なっている。
※写真に写り込んでいる書類には一部加工を施しています。
二次審査対象作品はこちら
審査員による書類審査を突破し、二次審査(試聴審査)へ挑んだ作品は下記の画像をクリックするとpdfとしてご覧いただけます。
▲画像をクリックすると、pdfとして詳細をご覧いただけます。
※ PDF ファイルをご覧いただくには Acrobat Reader が必要です。
※ 製品資料内の文言・写真等著作権は弊社に帰属しています。
そして、「第12回 自作スピーカーコンテスト 結果発表&作品披露会」の動画は、2022年2月4日(金)19:00から配信です!
●開催日:2022年2月4日(金)19:00
●実施サイト:「月刊stereo」YouTube チャンネル
※今年も感染症拡大の状況を鑑み、会場での開催は行なわず、オンラインでの開催となります。また、録画配信となるため、直接会場にお越しいただいても入場することはできません。パソコン、スマートホン、タブレット端末でご覧ください。