stereo8月号「音の見える部屋オーディオと在る人」

2021年

今月の人:大矢 貫さん

「前回(7月号)は、通りに面したビルの1階に大量の機器が並んでいて「ショップ訪問の企画じゃないのだが……」と大いに焦った。しかし今回こそ、場違いなところに来てしまったと思った。ピアノ、ベース、ドラムが置いてあり、何脚もの椅子もある。密室ではなく、ビルのラウンジ、廊下と繋がっているオープンなスペース。別のフロアにあるゴルフ練習場に通う人たちが目の前を行き来している。それこそ「ライヴハウス訪問の企画じゃないのだが……」である。腹をくくって、オーナーの大矢貫さんに店の成り立ちを聞こうとしたら「いやいや、ここは私の趣味のスペースです。コロナが万延する前は、プロを呼んでお客さんを集めていたこともありましたが、あくまでもプライベートな部屋です」と返事があり、ホッとしつつも豪儀な人がいるもんだなあと感じ入ったところで話が始まった。…」

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